自転車の旅人
2007年8月8日(木)
3日目の朝、出発
朝、洋平の「おぉ~晴れだ!」という声で目が覚めた。確かに窓から明るい光が差し込んでいた。北海道を走り始めて、3日目の朝はやっと快晴となった。バイカーである僕たちのテンションが上がらないわけがない。
僕が二人よりも遅く、ということは一番最後にやっと起き上がった時、昨晩となりの部屋に一人で泊まっていた自転車の旅人君が廊下で声を掛けてきた。じつは昨晩もお互いの旅の話を少しだけしていたのだが、彼はもうこれから出発するのだという。早い出発であった。
その旅人君は学生で、今回は夏休みを利用し自転車で北海道を旅しているらしい。期間は1ヶ月とか言っていた気がする。
当たり前であるが、僕たちの旅はスロットルを回せば走ってくれるが、自転車はまさに自力で走るわけだから1日に走れる距離もさすがに限度がある。旅人君は「1日休みながら走っても100キロがいっぱいいっぱいですねよ。だいたい60キロ~80キロくらいが平均ですかね」と話していた。
旅人君は「旅の記念にお一人ずつ写真を撮らせてもらっていいですか?」と、懇願されたので僕たちは喜んで引き受けた。ただ、この時の僕の面はひどかっただろう。最初に洋平と松ちゃんが真正面から顔写真を取られていた。僕はその光景を見てなぜか笑えてきてしまった。これは卒業アルバム用の写真撮影かい、と。
そして僕の番が回ってきた。やばい、このシャッターの間合いには絶えられない、と思った瞬間に旅人君にシャッターを切られた。僕はすかさず、寝ぼけた面のまま旅人君にフォローを入れておいた。
「大丈夫ですよ!たぶん僕たちが一番男前ですから!」
旅人君はその後、宿のおばちゃんや僕たちに玄関先で見送られながら釧路方面にゆっくりと走って行った。やがて、視界から見えなくなった。
そして、僕たちも続くように準備を始めた。宿の目の前は国道だが、少し広い空き地が間にある。そこにバイクを止めていた。旅始まって以来の軽装で僕たちはバイクにまたがった。「ありがとうございました!」と、おばちゃんに別れを告げた。
旅人君と同じ釧路方面へ走り始めた。
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